「明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金」は、
受注型中小企業の技術力強化や事業基盤の向上を後押しする、東京都の助成金制度です。

一方で、
「どのように申請を進めたらよいかわからない」
「よく理解しないまま事業を進め、助成金が受け取れなくならないか不安…」
といった相談も多く寄せられます。

そこで、本記事では、申請までの基本的な流れと、申請時・採択後に必ず押さえておきたい注意点を、
公募要領の内容を踏まえながらできるだけ分かりやすく解説します。

※本記事は2026年2月時点の情報に基づいています。
 最新情報は必ず公式ホームページおよび公募要領をご確認ください。


申請までの流れ

1.申請要件の確認・申請内容の検討

まずは、自社の取組が制度の対象となるかを確認しましょう。

・事業内容が「受注型企業としての取組」に該当するか
・助成金を使ってどの経費を申請するか

あらかじめ事業の方向性と投資内容を整理しておくことで、その後の申請手続きがスムーズに進みます。

2.申請書類の作成・提出

申請書類はすべて郵送で提出します。主な提出書類は以下のとおりです。

<主な申請書類>
申請書
・補足説明資料(申請書の補足資料)
・履歴事項全部証明書
・納税証明書
・直近期分の決算書
・会社概要資料

助成金の申請では、事業計画だけでなく、会社の実在性や財務状況、
適切に納税していることを確認する資料も求められます。
なお、申請時点で見積書の提出は必須ではありませんが、
採択後の交付申請では必要となるため、早めに準備しておくと安心です。

※提出方法や送付先は今後変更になる場合があります。

3. 書類審査

提出した書類をもとにした書類審査が、
「技術審査」と「経営審査」の2つの観点から行われます。

技術審査…
事業内容が制度の目的に合致しているか、計画に妥当性があるか等を確認します。

経営審査…
事業計画を実行できる経営体制・財務基盤があるか等を確認します。

4.面接審査(プレゼンテーション)

書類審査を通過した申請者に対して、面接審査が行われます。
事業内容や売上目標、受注見込みなどについて、具体的な説明を求められることが多いため、
十分な準備が必要です。

5. 採択結果の通知

採択・不採択の通知が書面にて行われます。
採択の場合は交付決定額も併せて通知されます。この金額が交付額の上限となりますので、
しっかりと確認しておきましょう。

6. 事業開始

採択通知が届けば、いよいよ事業開始です。
助成対象期間内に事業が完了するよう、計画的に実施しましょう。

なお、助成対象期間外に発注・契約した経費は助成対象外となるため、注意が必要です。
5.の採択通知が届き、交付決定額(上限額)を確認後に発注・契約を行うのが安心です。


注意点

ここからは、見落としがちな注意点を見ていきます。

受注型企業が前提|自社名販売・最終消費者向けはNG

「明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金」は、
 企業からの受注(下請やOEM)を前提とした事業が対象となります。

自社ブランドで最終消費者に直接販売するサービスや、BtoC向けサービスは原則対象外となります。
また、企業向け取引であっても、自社ECなどで製品を直接販売する場合は対象外になります。

「取引相手が企業であっても、最終的に自社の製品・サービスを“使う側”になっていないか」
「あらかじめ決められた発注内容に沿って進める業務か」をしっかり確認しましょう。

第1回公募の書類の提出期間が短い

明日にチャレンジは、第1回の公募における書類の提出期間が約1週間と非常に短いのが特徴です。
ゆっくり準備していると、期限に間に合わなくなる可能性もあります。
一方で、スケジュールがタイトな分、ライバルが比較的少なくなる傾向があるとも考えられます。
次回公募である、令和8年度第1回は、2026年4月1日(水)~4月8日(水)となります。

応募を検討している場合は、早めに動き出しましょう。

<参考>過去の申請書類の提出期間
令和7年度第1回公募:2025年4月1日(火)〜4月8日(火)
令和7年度第2回公募:2025年6月2日(月)〜7月4日(金)
令和6年度第1回公募:2024年4月1日(月)〜4月8日(月)
令和6年度第2回公募:2024年6月3日(月)〜7月5日(金)
令和5年度第1回公募:2023年4月3日(月)〜4月10日(月)
令和5年度第2回公募:2023年6月5日(月)〜7月7日(金)

書類審査の後は「面接審査」がある

同助成金の特徴の一つが、面接審査(ヒアリング)です。

・事業内容を自分の言葉で説明できるか
・書類と説明にズレがないか
・事業に対する本気度
などが見られます。

「書類はコンサル任せ」で中身を説明できなかったり、準備が不十分で受け答えができないと不採択になります。
万全の準備をしていきましょう。

発注は必ず「助成対象期間内」に行うこと

助成対象期間内に契約・取得・支払までが完了した経費のみが対象です。
助成対象期間外に発注・契約してしまうと、 その経費は助成対象外となるため、十分注意してください。

繰り返しになりますが、
採択通知が届き、交付決定額を確認後に発注・契約を行うのが安心です。
期間内に事業の全てが完了するよう、計画的に実施しましょう。

なお、「期」を設定した場合には、期ごとに完結させる必要があります。
第Ⅱ期については、改めて交付申請書の提出が必要になります。

助成対象期間に基づく計画的な事業実施が必要

2025年度(令和7年度)は、原則として1年3か月の事業期間が設定されています。
ただし、期間が長くなる場合には、助成対象期間を2つの期に分けて事業計画を立てることが求められます。
次回の令和8年度第1回公募でも、年度をまたぐ事業計画については、期間を2つに分け、
それぞれの期間ごとに計画どおり事業を進める必要がある旨が明確に示されています。
助成対象期間内であっても、計画通りに事業が実施されない場合、助成金は交付されません。

そのため、申請にあたっては、無理のないスケジュールを組み、
余裕をもって進められる計画を立てることが重要です。


まとめ

明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金は、受注型中小企業が次の成長に向けて技術投資に取り組むための制度です。
一方で、申請から採択・交付決定までの流れや、面接審査、助成対象期間のルールなど、独自の注意点も多い助成金でもあります。
制度の特徴をしっかり理解したうえで準備を進めることが、スムーズな申請につながります。

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