明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金とは?

都内の受注型中小企業を対象に、技術やサービスの高度化・高付加価値化を支援する助成金「明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金」。
本助成金は、下請企業の設備投資やシステム開発などを通じて、受注型中小企業(下請企業)の受注機会の拡大や事業領域の強化を後押しすることを目的としています。製造業だけではなく、ITなどの受託サービス業も対象になります。「次の成長投資に踏み切れない」企業にとって、非常に相性の良い助成金です。

※2026年(令和8年)度の公募はまだ開始されておりませんので、今後内容が変わる可能性があります。最新情報は事務局ホームページ、公募要領をご確認ください。

POINT 受注型とは?

本助成金の公募要領では、「受注型」を以下のように定義しています。

  • 主として発注者の仕様・規格に基づいて、製品・サービスを提供していること。
  • 発注者の製品・サービスの一部を構成(提供)するものであること。
  • 最終消費者に対し、自己の名(法人名・個人名)で製品・サービスの提供をしていないこと

具体的には、部品の製造やOEM製造を行っている企業、あるいは親会社や元請企業から依頼を受けてシステム開発を行っているケースなどが該当します。
一方で、形式上は下請であっても、製品やサービスの企画・開発をすべて自社で行い、販売のみを元請企業が担っている場合は、受注型とみなされないことがあります。申請にあたっては、自社の事業内容が「受注型」に該当するかどうかを、事前にしっかり確認することが重要です。


助成金の背景 ーなぜ受注型企業なのか?

多くの中小企業は、大企業や元請企業からの受注(下請)を通じて、確かな技術やノウハウを積み重ねてきました。こうした受注型企業は、日本の産業を支える重要な存在といえます。
一方で、グローバル化やデジタル化が進む中、単なる価格競争だけでは生き残ることが難しくなり、技術力の高度化や付加価値の向上、自立的な経営体質への転換が強く求められるようになっています。しかし、経営資源が限られていることから、設備更新や技術投資が後回しになってしまうケースも少なくありません。

こうした現場の状況を踏まえ、東京都では中小企業支援施策において、生産性の向上や付加価値の高い事業展開、技術力の強化を重要な政策課題として位置づけています。明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金は、受注型企業の強みをさらに伸ばし、持続的な成長を後押しするために創設された制度と考えられます。


対象になる事業者

  • 東京都内に本店(登記)がある中小企業者
    (個人事業主の場合は、都内税務署へ開業届を提出していること)
  • 基準日時点で、2年以上継続して事業を行っている事業者
  • 受注型の中小企業であること

どのくらいの助成がある?

助成上限額

  • 小規模企業区分:最大1,000万円
  • 一般区分:最大2,000万円

助成率

対象経費の3分の2以内で比較的規模の大きな投資にも対応できます。
なお、小規模企業区分に該当する事業者でも、一般区分で申請することは可能です。
投資規模によって区分を選択しましょう。


どんなことに使える?

対象となるのは、技術やサービスの高付加価値化に直接つながる経費です。
また、外注加工費や展示会出展費用なども対象になります。

原材料・副資材費…試作や技術開発に直接使用する材料・部品の購入費用
機械装置・工具器具費…開発や技術力向上に必要な機械・設備・工具の購入やリース費
委託・外注加工費…自社で対応できない加工・設計・検証を外部に委託する費用
産業財産権出願・導入費…特許や実用新案の出願、ライセンス取得にかかる費用
技術指導受入れ費…専門家から技術指導や助言を受けるための謝金等
展示会出展・広告費…開発成果をPRするための展示会出展や広告掲載費
直接人件費…自社で行うソフトウェア開発に直接従事した人件費 ※一定要件あり


ほかの助成金と比べたメリット・デメリット

メリット

多くの補助金で申請要件となっている賃上げ要件がありません。国の補助金については、「人件費をアップさせなければ補助金を返還しなければならない」という厳しいルールがあります。
また、新規事業を行う必要がなく、高付加価値化を目的としたものであれば、継続的投資も認められます。2つ目は最大2000万円という高額な助成額と3分の2(一般的な助成金は2分の1)という高い助成率です。これにより、高額な最新機械の導入や高度な技術開発にかかる費用などを大きくカバーできます。
その他、対象経費の幅広さや受注型中小企業に特化しており、最終製品を持たない企業でも申請できる点が挙げられ、価格競争からの脱却を目指す企業に向いた制度と言えます。

デメリット

書類審査に加えて面接審査があるため、難易度はやや高めといえます。
特に面接では、具体性が重視され、事前準備の差が結果に大きく影響する点には注意が必要です。自社の事業内容や投資の狙いを、第三者にも分かるよう論理的に説明できる準備をしておきましょう。


次の公募はいつ?

現時点(2026年2月)では令和8年度の次回公募開始日や申請期間は公式発表されていませんが、次回の公募は、2026年4月上旬と予測できます。
過去の公募実績を見ると、概ね年2回、春〜初夏にかけて募集が行われる傾向があります。
ただし年度や予算状況により前後するため、最新情報は東京都中小企業団体中央会の公式発表を必ず確認しましょう。


まとめ

明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金は、下請・受注型中小企業の事業を後押しする助成金です。「受注型」という縛りはあるものの、細かい要件は少なく設備導入や技術投資には非常に使いやすい助成金といえるでしょう。
BUDDYHOODでは、助成金・補助金の申請支援を行っています。
製造業の支援実績豊富なコンサルタントが計画策定支援から事業計画のブラッシュアップ、面接対策まで、伴走支援します。「自社が対象になるか知りたい」「使える助成金を知りたい」「事業計画のブラッシュアップをしたい」という方は、ぜひ お問い合わせフォームまたはお電話でお気軽にご相談ください。